あおと、みどりと

Is the earth crying?

坂本龍一さんは「行動する人」だった

 

世界的な音楽家、坂本龍一さん。それ以外にも「社会問題」や「環境問題」に熱心に取り組んでいたことを、今回初めて知りました。

一番下のお子さんが生まれたのは、坂本さんが39歳の時。上の子たちとは年が離れていて、まるで孫のよう。

「この子が20歳になった時、この地球はどうなっているんだろう?」と考えるようになったそうです。

 

目次:

 

一般社団法人「more trees」(モア・トゥリーズ)

坂本龍一さんが代表を務める森林保全団体。100名以上の賛同人ととも2007年に設立。国内16カ所(12地域)、海外2カ所に「more treesの森」を展開。"都市と森をつなぐ"をキーワードに、国産材を活用した商品やサービスの企画・開発などを行っている。

⇩「more trees」HP

https://www.more-trees.org/

坂本さんは今年2月、東京・明治神宮外苑の再開発計画の見直しを求め、東京都庁に手紙を送付。

 

「LIFE311」

震災後、復興のために立ち上げたプロジェクト「LIFE311」岩手県住田町の木造仮設住宅などを支援。住田町のことは震災後ツイッターで知ったそうです。

「陸前高田や大船渡と隣接する山側側にあり森が豊か。その資源や技術を使って木造の仮設住宅作ろうとしているれど、県の援助が得られないと。それならば、ぼくたちがやろうと支援を申し出たんです」

岩手県住田町は「森林・林業 日本一」。

同町で採取されたFSC森林認証*を取得する気仙杉を使い、93棟におよぶ木造仮設住宅の建設や、木質ぺレットストーブの設置を支援。被災地に雇用を生み出す効果もあった。

FSC森林認証…森林の管理が環境や地域社会に配慮して、適切に行われているかどうかを許可・認定し、そうした森林からの生産品であることを証明するもの。

 

 

被災地支援・脱原発運動

2011年、被災した学校の楽器を修復するこどもの音楽再生基金」設立。

2013年、「東北ユースオーケストラ(TYO)」立ち上げ。岩手・宮城・福島を中心に、子どもや学生らで構成。活動に対する寄付募金は随時受け付けている。

演奏会は今年3月にも行われ、朗読で登場したのは吉永小百合さん、のんさん。

 

東日本大震災以降は、脱原発運動にも積極的に参加。

「たかが電気です。たかが電気のために何で命を危険にさらさないといけないのでしょうか。お金より命です。経財より生命。子どもを守りましょう。」

 

 

平和な世界の実現について考える

1990年、NYに拠点を移す。

2001年、9.11米同時多発テロを身近に体験したことをきっかけに、書籍「非戦」(幻冬舎)を監修。

「どうしてこういうことが起こったのか。僕たちにはテロというのは突然起きたように見えますけれど、必ず理由と背景があるはずだと」

 

エンジェルが降りてきた曲?

坂本さんを代表する名曲「Merry Christmas Mr.Lawrence」誕生について、次のようなお話をされています。

「あれが初めての映画音楽なので、どうやって作っていいか分からなくて。じゃあメインになるテーマをつくろうと、"メリークリスマス"だと。なのでクリスマスソングを作ろうと、僕なりの。」

「そうやって最初は理詰めて考えた。ある日ふとちょっと気を失って、ピアノの前で。次に目覚めたら、譜面に書いてあった。だから無意識で書いたのか、誰かが書いてくれたのか知らないけれど…。羽の生えたエンジェルが降りてきて、書いてくれたのか分かりませんけれど、自分で作ったって気がしないんですよね、その瞬間を覚えてないんです。」

 

坂本龍一さんの考える、❝才能❞とは

「あることが、どれだけ好きか。人の何倍も好きか。好きであればそのことに人の何倍も時間をかけられるし。かけられるというか、気が付いたらかけているというぐらい好き。寝食を忘れるぐらい夢中になる。今日良いと思っても、明日聞くとどこか不満で直したくなっちゃう。このしつこさが絶対必要で、僕はもっとしつこくなりたいですね、音楽に。もっとなりたい。まだ足りないと思っています。」