私たちの住んでいる地球の周りには、おびただしい数のスペースデブリ(宇宙ごみ)が周回しています。
現在その数は、10㎝以上のものは2万個以上、1㎝以上は約50~70万個、1㎜以上は1億個を超えると言われています。
目次:
スペースデブリ(宇宙ごみ)とは
運用を終えた人工衛星や、ロケット本体や部品、爆発や衝突により発生した破片など、地球の衛星軌道上を周回している人工物体のこと。宇宙開発の進展に伴い、その数は年々増加している。
放っておくと、どうなる?
人工衛星と衝突する事故などが大きな問題になっている。秒速7~8kmというスピードで飛んでいて、巨大なエネルギーを持つ。1㎝以上のものが宇宙機に衝突すると、壊滅的な被害を与えるとされている。除去しないと半永久的に存在し続ける。
現代社会では通信、放送、気象予報などあらゆる場面で人工衛星に頼っていて、人工衛星の利用が不可能となると地上での生活が崩れてしまうという、危機に差し迫った問題。
衝突しないための対策
人工衛星や宇宙ステーションは、地上から観測・追跡されているデブリとの衝突が予測されると、軌道を変えて回避運用を実施。宇宙ステーションは1㎝までのデブリ衝突に耐えられる構造を持つ。人工衛星もデブリ防護シールドを設置。
救世主は、日本から!
2013年、世界初のスペースデブリ除去会社を立ち上げたのは、岡田光信(おかだ みつのぶ)氏。
高校一年生の時、NASAのスペースキャンプに参加。宇宙飛行士・毛利衛さんから手書きのメッセージ「宇宙は君たちの活躍するところ」をもらう。
ITベンチャーを経営していた40歳の頃、"自分の人生はこれでいいのか"と考えるように。
宇宙ごみの専門会議に参加した時、深刻な問題なのに誰も解決の答えを持っていないことを知り、自分の手で解決しようと決心。
コストや技術など課題が山積みで、長い間手を付けられなかった超難題に取り組んでいる。
座右の銘は、「言い訳をしない」。
株式会社アストロスケールホールディングス:
スペースデブリ(宇宙ごみ)除去・軌道上サービスに取り組む世界初の民間企業。スペースサステナビリティの実現を目指す。
民間人として初めて国際宇宙ステーションに滞在した実業家の前澤友作氏を含む、複数の投資家から資金調達を実施。