四国で、もっとも人口の少ない町として知られている徳島県・上勝町(かみかつちょう)。
今、とても注目されていることがあります。
葉っぱビジネス
ここは「つまもの」のための植物栽培に取り組んだ、初めての町。なんと、市場に出荷される「つまもの」の7割が上勝産です。
「つまもの」とは、料理につける彩りのための花や葉っぱのこと。色ツヤの良い椿の葉、ショウブ、桜、桃の花…。
桃は、つぼみの段階で収穫すると、きれいな花の「つまもの」になります。
どんな季節でも、旬の草花を収穫できるよう計画的に植えます。中には100種類以上の木々や草花を育てている農家さんも。旬を逃さぬよう一本一本の状態を常にチェックしています。
この町で「つまもの」の栽培が始まったのは1986年。きっかけは、大寒波が襲い主要な作物だったミカンの木が全滅してしまったこと。
体力に自信のないお年寄りでもできる為、現在はたくさんの農家さんが参加しています。
ゼロ・ウェイスト
上勝町は、2003年に自治体として、日本で初めての『ゼロ・ウェイスト(Zero=0,Waste=廃棄物)宣言』を行いました。
ウェイスト(waste)は、「無駄」「浪費」の意味。
2020年に、ごみステーション・くるくるショップ・宿泊施設などが入っている、『上勝ゼロ・ウェイストセンターWHY』を開業。
この施設は上空から見ると「?」 の形をしていて、WHYという疑問符を持って、ごみのない社会を目指しています。
生ごみなどはコンポストを利用して、各家庭で堆肥化。ごみ収集も行わず住民各自が「ごみステーション」に持ち寄り、13種45種類に分別することで再資源化を進めています。
リサイクル率は2020年に80%を超え、国内だけでなく海外からも視察や取材が訪れています。
宿泊施設 『HOTEL WHY』
世界初のゼロ・ウェイストアクションホテルで、様々なゼロ・ウェイスト体験ができます。
客室内には、廃材や古材をアップサイクルしています。
❀アップサイクルとは…?❀❀
本来なら捨てられるはずの製品に新たな価値を与えて再生すること。「創造的再利用」とも呼ばれている。
『くるくるショップ』
いわゆるセカンドハンドショップで、住民から提供された日用品を無償で提供しています。