お馴染みの水戸黄門さまこと、水戸藩第2代藩主・徳川光圀公(とくがわ みつくに)も、薬草研究に熱心だったようです。
民衆想いだった黄門様は、水戸藩の医師に命じ、身近で入手しやすい薬草の処方を紹介した、日本最古の家庭療法の本『救民妙薬(きゅうみんみょうやく)』を1693年に発刊。
また民間医療の普及に努め、治療院を設置しました。
平均寿命が50歳と言われた時代に73歳の長寿を全うされた黄門様は、「医食同源」(日々の食事が病気予防につながるという思想)を実行し、漢方や季節の野菜を積極的に摂り入れていたようです。
このような当時の食事を復元した「黄門料理」は、ゆかりの地である水戸市内で食べることも出来ます。
水戸市植物公園には「水戸 養命酒薬用ハーブ園」があり、『救民妙薬』に登場する薬草も多数植えられているそうです。
HPを覗いてみると、当時使われていた薬草の説明が。
今でもよく聞く名前のものが、結構あります。
イチジク、オオバコ、カリン、キキョウ、クズ、クチナシ、シソ、ツルドクダミ、ハトムギ、ヒガンバナ…など。
どれも効能があるのですね。
ちなみに、黄門様が持っている杖は、なんと!「アガサ」(レイという生薬)の茎。驚きです。
そして、水戸藩第9代藩主・徳川斉昭公(とくがわなりあき)は『弘道館』に医学館を開設。薬園(薬草園)を設置し、栽培から製薬までできるようにしたそうです。
薬草の歴史って、興味深いですね。